鉛やカドミウムが溶け出す!危険な土鍋とは
最近は一年中「鍋」が人気です。
いや~、あれほどラクでヘルシーな料理はない。切って入れるだけで出来あがるわ、あったまるわ、油は使わないわ、野菜も豆腐もきのこも一気にとれるわ、洗いものもラクだわで、本当に素晴らしい。
皆さん、どんなお鍋を使ってます?我が家はル・クルーゼのお鍋しか家になく、1年以上それでやってたんですが、寄せ鍋、湯豆腐みたいな和の鍋料理だとなーんか気分出ないのよねー。深すぎるし。
食卓に出すにあたり、雰囲気あって美味しそうに見えるのはやっぱ土鍋だわ!
・・・というわけで、ホームセンターやディスカウントショップに買いに行くことにしました。
へぇ〜~、安いのだと1000円以下からあるんだ~。(←99%中国製。) 結構厚手だし、案外見栄えも悪くないよね。コレでいっかぁ・・・・?
ちょっと待ったーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
実は安い土鍋って、かなりの危険性をはらんでいるのです!!!!
過去、中国製の土鍋から鉛やカドミウムが溶け出すニュースがありました。
2007年当時の毎日新聞によると、この鍋は新潟の業者が中国から輸入したもので、ニトリから発売されていたものだそうです。購入した男性が湯豆腐を作ったところ、フタの裏に明らかに異質な灰色のものがベッタリ張り付き、水面にも浮いていたため、販売店に検査を求めると、鉛・カドミウムが基準値を大きく上回り検出されたそう。
原因としては、工程の最後に使う「うわぐすり」を塗った後、しっかり焼いていない可能性が高いとのこと。焼く温度が低かったり時間が短かったりすると、調理中の加熱により鉛etc….が溶け出してくるそうです。大量生産の工場はとにかく効率!効率!で、いかにもありそうな話ですね・・・。
脳や腎臓に障害が残ることも
ちなみに、鉛を多く摂取すると、筋肉の衰弱、脳や腎機能の障害などにつながります。怖い・・・・・・・。
その男性は長時間煮込んだから「ベッタリ」がついていて発覚したものの、見た目じゃわからないぐらいの量で毎日毎日毒を摂取してるかもしれないんですよ!!!
じゃあなんで、そんな危険な物を使用するの?
それは、鉛は安価なうえ、低温で焼いても光沢を得られるので便利なんだそう。なるほど。
まさに安物買いの銭失いで、ケチったおかげで病院通いなんてことになったら大損失。何より、永久に健康を失うことになったら最悪です。
安心安全な土鍋はどれ?
となるとやはり安心・安全なのは、
- 日本製
- 歴史があり土鍋一筋でやっているメーカー
- 伝統的な製法で作っている
・・・この3点ですね。
日本の「土鍋の名産地」は、断トツで三重県ってご存知ですか?
なんと、国内シェアの80%を三重県産が占めていたこともあります。
その中でも、
- 伊賀焼き(いがやき)
- 萬古焼き(ばんこやき)
が有名です。
調べに調べ抜いて厳選した、三重県産の土鍋の中でも安心かつ上質なものをご紹介します。
あ、その前に。
土鍋サイズの選び方
土鍋は号数で大きさが表されます。
4名ぐらいまでなら、9号がちょうどよいです。
デザインにもよりますが、だいたい直径28cm~31cm、フタをした時の高さ16cmぐらい。
うちは夫婦2名ですが、9号にしました。使ってみて感じたのは、1名でも2名でも9号を選んだ方が良いということ。
案外大きすぎないですし、小さいと具材が入り切らないのがストレスになります。それに、お鍋ってこれぐらいの量ペロッといけます。多少大きい分には全く気になりません。
もちろん大家族の方はそれより大きいサイズを選んでも良いと思いますが、そうでないのに無闇に大きくすると、今度は洗うのもしまうのも大変です。
なので、ここでは9号サイズでご紹介していきます。
誰もが一度は見た事ある!【銀峯】
まずは、1932年創業の歴史ある銀峯(ぎんぽう)というブランド。萬古焼き(ばんこやき)です。
「鉛・カドミウムは一切使用しておりません」と公式に発表しています。
厳選された原材料で、製土・釉薬の調合、焼成まで自社で一貫して生産する体制。
土鍋メーカーで、ISO9001を認証取得しているのは日本では銀峯だけだそうです。
「三島鍋」は、昔からある超有名なデザインで、この柄を小皿とセットで飲食店や旅館などで見た事がある方も多いのでは?それだけプロからも信頼されている証だと思います。
海外在住の友人曰く、現地の日系デパートで唯一取り扱われていた土鍋もこの「銀峯」だったそうです。日本を代表する土鍋メーカーと言っても良いでしょう。
の、割に、お手頃価格だと思いません?安心が買えて、長い年月頻繁に使えるなら、ものすっごく安いと思います。
同じく銀峯の、「貫入」。昭和30年発表。
細かなヒビが全体に入っていて、これを「貫入」と呼びます。これがまた味があって、美しいのです。白地に薄墨が入ったシンプルで清潔感のあるデザインは、どんなインテリアにも合います。
銀峯の「菊花」。こちらは艶やかでダークな色にシュッシュッと入ったラインが綺麗です。
なんと!天保3年(1832年)創業の【長谷園】
約200年前からある伊賀焼きのブランドです。伊賀=忍者ハットリ君のホームタウン。
伊賀焼き自体は、なんと鎌倉時代からあるそうです。
深いツヤのある茶色で、底のベージュとの2トーンがいかにも土鍋らしく、古民家にも合いそうな味わい深いデザインです。ピョコンと横に出た取っ手がとても握りやすいと評判です。フタの取っ手が高いので、鍋つかみがなくても熱くなく、とても機能的。プロの料理人に愛されているのも頷けます。
また、黒っぽい色だと、食材の色がつかなくてお手入れが楽ですよ。特に私は漢方を煮出したりするので、すぐ茶色くシミがついてしまいます。色の濃い物を煮る機会が多い人は、黒や茶色ベースのものをお奨めします。
なぜ、伊賀焼きというものが発展したかというと、ここで採れる土は「古琵琶湖層」と呼ばれる地層から産出されたもので、焼きものに最適で非常に良質なのだそう。
遠赤外線効果が高く食材の芯までじっくり熱が伝わり、蓄熱力も高いのでなかなか冷めず、火から下ろしたあともトロ火で煮込むのと同じ温度を保つため、食材の旨みを引き出すとのこと。まさに土鍋を作るためにあるような土なんですね。
「ほぼ日」でも絶賛された【土楽(どらく)】の手づくり土鍋
糸井重里さんの「ほぼ日」=ほぼ日刊イトイ新聞でも絶賛されコラボもされた、伊賀焼き「土楽窯」の土鍋。他に比べるとお値段は少し高くなりますが、唯一無二の存在感は長く愛でるに値する逸品です。
土楽窯の歴史もさらにすごく、約250年~300年前に開窯したそうです。(ハッキリと断定できる資料がないようです)
工場で一気に作るのではなく、この窯の七代目である福森雅武さんという職人さんが、ろくろでひとつひとつ丁寧に(!)作り上げているので、その値段も納得です。
私はこれを銀座の「AKOMEYA(アコメヤ)」という食のセレクトショップで見つけました。
ここは日本中の逸品のみを厳選して扱うお店で、そこがチョイスした品ということでお墨付きです。
伊賀焼きなので、土の特性は上でご紹介した長谷園と同様。横に張り出した取っ手がなんとも味わい深くて愛嬌があって可愛く、とても艶やかで深い色の外観。底が厚く作られているので、割れにくく永く使えます。また、フタの取っ手に切れ込みが入っているのは、熱を逃がし素手で触っても熱くならないようにするためと、しゃもじやお玉などを置けるようにするため。デザイン的に素敵なだけでなく、非常によく考えられた機能的な土鍋です。
また、特別なうわぐすり「鉄釉」を使用することで、土鍋の上でステーキなども焼けるそう!これは楽しい。
そしてこちら最後は、同じく9号の土楽土鍋の特別バージョンで、持ち手が魚の形になったタイプ!
もはや芸術品です。縁起物でもありますね。この美しい土鍋を使うたびに、食卓が豊かで特別なものになります。
お値段は今回紹介した中で最高ですが、長年頻繁に使うことを考えて日割りすれば、高い買い物ではなく「良い買い物」だと思います。
以上が厳選に厳選した安全・逸品土鍋です。
【追記】
最近見つけた「名入れ土鍋」が可愛すぎてギフトに最高すぎます!
こちらも安心安全です(直接窯元に問い合わせました)
長く愛して、素敵な土鍋ライフを♡
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